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XO, Kitty【英語と韓国語を同時に学べる2023年の海外ドラマをレビュー】

2023-05-24

netflix.com

Hi guys. 元経営者で現役高校教員のOkadaです。

OKADA

相変わらず今流行りの海外ドラマは続々とチェックしているOkadaです。現在欠かさず視聴しているのは、毎週更新の、

RIVERDALE(2017年から)

Dr. CHA(2023年のKドラマ)

です。先々週から先週にかけて視聴し終わったのは、Black Night(キム・ウビンさん主演の2023年のKドラマ)。他にも話題作はスキマ時間で視聴しまくっています。

その中で、英語学習者と韓国語学習者に超オススメの作品を発見しました。

2023年5月よりNetflixで配信開始した XO, Kittyです。

アメリカのドラマですが、Kドラマフリークの方にはトレイラー(またはプレビュー)で観たい! となるはずです。

XO, Kitty(日本語タイトル「愛をこめて、キティより」)

XO, Kittyとは

2023年5月よりNetflixで配信が始まったロマンチック・コメディです。Teen TV Dramasというジャンルにも分類されているように、10代の学生がメインキャストになります。

アメリカ人の主人公Kittyは韓国人の母を持つハーフ。母のルーツをたどること、さらに、ペンパルで遠距離恋愛をしている韓国にいるDaeの近くにいくために、韓国ソウルの全寮制の高校KISSに留学します。相思相愛のはずのKittyとDae。サプライズで留学先の高校のウェルカムパーティーに行くと、なぜかDaeには彼女が...。

といった内容です。

First comes the meet cute. Then comes the K-drama. Kitty moved from Oregon to Seoul for love. But her perfect match might not be the person she thinks.

亡くなったママのことをもっとよく知るため、そして、遠距離恋愛中の彼を驚かせるため、ソウルの名門校に留学することを決めるキティ。

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この作品となる大元になる原作となる小説が、2014年のヤングアダルト向けのアメリカ小説 To All The Boys I've Loved Before です。これが2018年にTo All The Boys I've Loved Before というタイトルで映画化されます。その後、少しタイトルおを変えてPart 2とPart 3が2020年、2021年とリリースされていて、これらのシリーズのスピンオフとして制作されたのが、XO Kittyです。

OKADA

スピンオフとは既存の映画やドラマのサブキャストによってメインストーリーとは違ったストーリーで作成されるオマケのドラマです。2018年の映画の中でサブキャストだったKittyが今回の作品ではメインキャストになります。

エピソード10までの見どころは"Kitty"が最終的に誰とくっつくのか、となります。

レビュー / 評価

大元をたどると小説原作だけあって、細かな心情描写がたまりませんでした。ヤングアダルトの恋愛が描かれているので、大人が見ると、恋愛っていいな、こういう複雑な感情を学生時代感じていたよな、と羨望と懐かしい気持ちで視聴できると思います。

男女の恋愛だけじゃなく、LGBTQにも焦点が当てられています。さらにはKドラマの定番出生の秘密まであり、アメリカのドラマなのにKドラマを視ているかのような気分になります。

トライリンガルの評価

総合★★★★☆
ストーリー★★★★☆
(最終エピソードのみ★☆☆☆☆)
キャスト(俳優、演技力)★★★★★
OST★★★★★★
映像効果★★★★★
社会性(財閥など)
トキメキ★★★☆☆
サブタイトルは英語学習に最適か★★★★★

良かった 1:英語も韓国語も同時に学べる【英語レベルもほどよい】

舞台は韓国

舞台は韓国ソウル。メインキャストに3人韓国人(という設定のキャスト)がいるため、英語が突然韓国語に変わります。

韓国語学習者にとっては、英語も韓国語も学べてすごくお得だと思います。

英語のレベルは易しめで日本人のお手本にもなる【Language Reactorでレベル確認】

英語のレベルは、非常に聴きやすいと思います。ですから、サブタイトルなしでの視聴をしてみたい!と思う方でもついていける可能性が高い作品だと思います。

Language Reactorで適当にEpisode 5サブタイトルを一部抽出しました。中学校3年くらいの英語レベルでほぼ乗り切れます。

4:22-How's it going? -Bad.‎調子は? ‎最悪よ
4:24Bad. Bad and bad.‎本当に最悪 ‎最悪なうえに最悪
4:29I failed my Lit test.‎文学で落第した
4:30I have never gotten below an A-minus in my entire life.‎Aマイナス以下は ‎一度もないのに
4:34I've failed at many things in my life.‎僕は落ちてばかりだよ
4:37I've failed my driver's test.‎運転免許や哲学の試験にも ‎落ちた
4:39I failed a philosophy test. I failed a drug test.‎運転免許や哲学の試験にも ‎落ちた ‎薬物検査も
4:42[chuckles] Just kidding.‎冗談だ
4:46Failing is part of learning.‎失敗も学びのうちさ
4:48You're gonna be okay.‎大丈夫だよ
4:50Thanks. Do you have any plans for Chuseok?‎ありがとう ‎秋夕の予定は?
4:55-No, no family in Seoul. -Yeah, me neither.‎1人で過ごす ‎私もよ
5:00We should have dinner.‎食事をしましょ
Episode 5 (Language Reactorを使って抽出)
OKADA

英語レベルは本当にやさしかったです。また、韓国人俳優さんたちの英語は日本人にまねしやすいくらいの発声、イントネーションなので、発音のお手本にもなると思いました。

良かった2:演技力

メインキャスト2人は子役出身のため、演技力は抜群です。見事に初々しい学生を演じています。

Dae役の俳優さんはTwenty-Five, Twenty-Oneにも出演していたので記憶に新しい方も多いでしょう。

さらに校長には、2022年のペーパーハウスコリアのメインキャスト、大ヒット海外ドラマLOSTシリーズでおなじみのキム・ユンジンさん。

ちなみに、最後の方で2PMのテギョンさん(Vagabondで俳優の評価が爆あがった俳優さん)が突然登場します。

良かった3:OSTと映像

サウンドトラックが今っぽくおしゃれで心地よいです。Spatial Audioに対応しているのでより鮮明に聞こえます。また、映像もDolby VISIONが採用されているので、美しい。

OKADA

特に音楽が良かったです。誰の曲だろう?と検索をかけたほどです。

アメリカのドラマGinny & Georgiaや、KドラマのStart Upのようなポップな感じです(分かる方には分かるはず)。

良かった4:多様性にも配慮された内容

Kドラマ定番の出生に関わる秘密がストーリーの鍵を握ってきます。オーファンからのフォースターペアレントに引き取られ、自分の親が誰なのか探るという定番のパターン。そこには親たちの恋愛事情が絡んでいる、というKドラマの特徴みたいなものが凝縮されています。

同時に、LGBTQ+にも配慮されていて、メインキャストの1人がレズビアン、サブキャストにゲイが2人、という設定になっています。

良かった5:ロマンチックコメディにしてはシットコムなみの短さ

1エピソードが30分程度。Sitcomsのようにサクッと視聴できるのが最高でしたし、短いからこそ、英語学習に必須の反復学習に適しています。

ストーリーは単純明快なので、ミステリーのように頭を使いすぎて結局英語学習になっていない、ということは避けられるでしょう。

30代後半の私にとってはこの作品のロマンスは子どもの恋愛のような感じで、評価のトキメキ度は3にしましたが、10代、20代の方が観ると、共感できるポイントはたくさんあり、5評価という気持ちになるかもしれません。

最後に:個人的にはMin-ho役の俳優さんのルックスに満足・学校教員側の視点が勉強になった

メインキャストのDae役の俳優さんは賛否両論分かれると思いますが、Min-ho役の俳優さんはとにかくハンサムでした。

日本人英語学習者の方にとってお手本にしやすい英語の話し方だと思います。

OKADA

私は教員なので、学校側の視点でもこの作品を視聴していました。生徒の非行の謹慎は図書館で1日勉強(先生つきでランチは教員がデリバリーを頼んでくれる)、先生と生徒が気軽に電話 ... 色々と日本と違うものがあり面白かった。海外経験の長い私にとって、日本の学校は規則ががんじがらめで息苦しい気持ちになります。それはそれで日本の文化になじんでいるし、それが日本を経済先進国にもしていると思います。同時に、こういう多様性が認められるスクールが増えたらよいな、と思いました。

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