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思ったのと違う道に進むのも大きな成長につながるかもしれない【失敗は成功への最初のステップだと思う】

2023-03-20

Image by dooder on Freepik

Hi. Okadaです。

今年が大学受験予備校で指導をする最後の年でした。そして、同時に「合格しました!」のメッセージをこれまでで最も多く受け取っていてとてもうれしい気持ちです(こちらのウェブサイト経由でメッセージくださった方、そして、感謝の言葉を伝えてくださった方ホントにありがとう)。

同時に、「違う道を進むことになりました」という連絡ももらっています。最近思うことを少し書いてみようと思います。

OKADA

努力 = 成果 というわけではない

努力が必ずしも成果になるわけではないですよね。私は原因は2つの視点【自分が原因、環境的要因】があると思っています。

自分が原因1:やり方が間違っていた

単純に努力はしてきたけど、努力の方向性を間違えていた。

例えば、新しい問題をたくさん解きまくるけれど反復学習を全くしなかった。人間は反復することで定着を図り、新しい問題を通して運用レベルが上がります。アウトプットのみの学習方法は肝心の中身がないために、達成感はあるけど身になっていない、ということが多いんですよね(もちろんそれがハマる方もいます)。

そういった努力のベクトルが違う方向に向かっていた、といった自己起因のものです。

自分が原因2:アウトプット不足での実力未発揮

2つ目が、1つ目とは逆で、本番の疑似体験の少なさ。

本番で実力発揮ができない、という方によくあるのが、

①本番でのプレッシャーに弱いため正常に頭が働かなくなる
②初見問題の経験数が少ないため、どの知識を引き出せばよいかの判断がつかない

と言われています。

①にあてはまる方の場合に受講生に私がよくやっていただくことは「時間制限をかけて初見問題にあたらせる」「自分の言葉で既存の問題の解法を解説してもらう」です。

前者はタイムプレッシャー。プレッシャーがかかった場面を多く体験してもらう。後者は人前で説明を強いられる、という高い負荷をかける。

そうすることで少しずつ運用レベルが上がっていくことが多いです。

OKADA

自分が原因3:伸びしろが先にあった

累積学習時間をご存知でしょうか?

これは時間をかければかけるほどそれに連動してスコアが上がっていく、という思い込みです。実際には「学習曲線」といって、一時期まで伸びを感じられずその後にスコアが上がりはじめる、というものです。詳しくは下記をご覧ください。

長い方の場合、その伸びはじめの実感が学習開始後の6ヶ月後という場合もありますから、もしかしたらあと少しでスコアが上がるところだった、かもしれません。

ただこれは本番までに仕上げることができなかった、という自分原因とも言えます。ただ、あともう1ヶ月あれば合格していたかもしれない、ということはあるかもしれません。

環境が原因:採用する側の基準とあなたの特性が合っていなかった

私はこの2月まで6年間の企業社長の経験があります。

薄々そうだろうな、と思っていたものの、アルバイトさんを採用する時にはっきりと気づいたことがあります。

不採用は本人原因ではなく、むしろこちら側が原因となっている、場合がある、

ということです。

例えば、私が英語教材の編集スタッフをTOEIC900(LR)点以上、英検1級取得を条件に募集したとします。ただし私が独自に採用基準として「コミュニケーション力があり自分から動ける人」という設定をしているとします。

応募者A:TOEIC990点満点、英検1級、帰国子女、編集経験あり、個人でもモクモクと作業が好き
応募者B:TOEIC900点、英検1級、チームプレイが好き

そして、この2名が応募してきたとします。もちろん応募者Aの方がスキルが圧倒的に上で高いパフォーマンスが期待できますが、私はコミュ力を重視しますから、面談をして問題なければ、応募者Bを採用します。

OKADA

自分がスコア上の基準を満たしていたとしても、自分ではコントロールできない向こう側の要因で不合格になる、ということはよくあります。私は大学入試の医学部受験の指導経験が15年ありますが、私としては最高の人材だな、と感じていても、2次試験の面接試験で不合格通知を受けまくるという受講生に何度も遭遇しました。

もちろん面接試験のスキル的な問題や書類上の優秀さというものもあるでしょうが、そうではない向こう都合の一面というのもやはり存在していると思います。

ですから、不合格 = 全否定、と思わないでほしいんです。

ちなみにですが、派遣会社の中にはおとりとなる求人を出すことがあります。超絶魅力的な求人を出しておいて登録会にきてもらう。これでその派遣会社の登録者数が増えます。実際にはすでに対象者は決定しているので、誰が応募しても「(派遣会社の)社内で選考しましたが今回は残念でした」と不採用になってしまうものです。出来レースのような感じですね。

これも経営者になって初めてこういった仕組みがあることを知りました。

思ったのと違う道には意外と適職があるかもしれない

例えば、あなたが医学部進学を目指したとして。何年かチャレンジするものの駄目だった。結果的に薬学部/歯学部に進学する。

この時の気持ちとしては、負けた、妥協した、という気持ちが先行するでしょう。

けれど、そこで腐らずにその新たなフィールドで頑張っていけば、もしかしたら自分にとっての適職に出会えるかもしれません。むしろそれが本来進むべき道だった、ということも十分あり得ます。

もちろん結果的に再チャレンジするぞ、という気持ちになる方もいますが、進んでみれば、思いがけない理想に出会えることもあります。これは気持ち次第で受け止め方が変わってくることだと思います。そして、実際に再チャレンジしたとした場合も、別のフィールドにしっかり向き合っていれば、そこで得た知識や経験は思う存分活かせるはずです。

OKADA

以前、医学部を志望していた元受講生で、結果的に薬学部(6年)に進学した女性がいました。結果的には3年次に医学部にやはり進みたい、ということで受験し直し医学部に入学しました。今は医師をしています。「医師ですが、薬剤師さんの視点で患者さんを見ることもあります」という言葉が私の心に今も残っています。スポーツで言えば、大谷選手のようにピッチャーもバッターもするから、バッターの時にピッチャーの心理に立てる、といった感じです。最強ですね。

逆に、医学部志望だけれどそのまま薬学部を卒業し、「心から薬学部に行ってよかった」と回想してくれる元受講生の方もいます。

腐らずにそこでできるアクションを起こす、そして、仲間を作る

腐ったらそこで終わりだと思います。本来存在していたかもしれないチャンスにも巡り合うことはない。

ただし、モチベーションの維持は大変です。

そんな時にオススメなのは「他者を巻き込む」ことです。個人の考えは1人でいればネガティブなループをいくらでも回すことができます。狭い視野になってしまいますよね。だから、家族以外に、仲間を作って、たくさんのアイデアや気持ちを共有してください。10人いれば10個の背景があります。それが自分の考えの幅を広げてくれ、問題を打開する糸口になることが多いです。同じ分野の仲間でもよいですし、クラスメート、サークルや地域のボランティア、バイト仲間でもよいです。たくさんの人と関わろうとすることは膨大なエネルギーがいりますが、勇気を持って自分からアクションを起こしましょう。

多様な仲間が多い方が、自分自身の戦いの持ち手が増えます。コミュニケーションが苦手な人も勇気を出して、1人, 2人でもよいので、自分の心を語れる相手を探してみてください。

私自身、自分が選びたかった方向に進めない、という経験をたくさんしてきました。天才肌ではないので、何度も何度もあります。失敗の方が多いと思います。今もありますし、これからもそうだと思います。自分の捉え方と行動次第でどうにでも変えられる、と最近思います。

そういう姿勢は自分自身が周りに見せていこう、と思っています。

OKADA

ところで、学生時代の同級生がお笑い芸人をやっていて、この数年TVで活躍する姿を見かけるのですが、学生時代はミュージシャン志望でした。気がつくとTVに出ていて驚いたのと同時に、ミュージシャンはどこに行ったんだ?何がきっかけでその道に進むことになったんだ?と思っていました。ところが最近CDデビューをする、というニュースを見て、学生時代の夢を叶えたんだな、と感慨深い気持ちになりました。私はまだ叶えられていないな。でも彼は違った道に進んだけど、そこでの活躍でミュージシャンという元の夢を叶えるきっかけを作った。

思ったのと違う道に進んでも、結局はそこでの頑張りで、思っていた道に戻った最高の例ですね。

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