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心が軽くなったセルフセラピーの考え方【The Washington Postの記事より】

2023-02-28

Hey guys. Okadaです。

最近読んだ、2023年2月23日のThe Washington Postの記事で心がフッと軽くなり、もっと広い目で物事や人を見よう!と感じたものがありました。

OKADA

メンタルヘルスで苦しんでいる方向けに、病院に行ったり、セラピーに行ったりといった選択肢はとらず、日常生活で自分自身で実践できるセルフセラピーの方法を、医学博士のChristopher W. T. Millerさんが紹介しています。

医学博士によるセルフセラピーのススメ3

紹介されている方法は3つです。

Source:3 skills from psychotherapy that can change your brain(The Washington Post)

How to use therapy skills in everyday life

Many people struggling with mental health issues may not be able to access therapy because of the costs and the shortage in therapists and culturally competent care. But there are ways to incorporate some of the lessons from psychotherapy in our everyday lives.

In many ways, it comes down to how we treat our own thinking. Some tips include:

  • Choose reflection over reflex: We get caught up in tough thinking patterns because we do not take a step back to consider other points of view. When we find ourselves stepping into a thought loop, it helps to catch ourselves and try to consider other ways of looking at the situation.
  • Bring softness, not hostility: We often assume the worst about other people when they say something we don’t agree with. Even if people are behaving or speaking in a way we disapprove of, it is useful to remember that they have a story behind their perspectives. The stronger the negative feelings we have about people, the more it might help to get to know them better. This helps us develop empathy and connectedness.
  • Be curious, not judgmental: The mind is complex and can go anywhere, if given the chance. Although it is tempting to think our understanding of life is all there is to know, being open and inquisitive to things that are confusing and unsettling helps us stay flexible. If our mind goes to unpleasant and defeating places, instead of beating ourselves up over it, we should welcome the thought and reflect on what we can learn about ourselves by holding onto it, instead of throwing it away.

1つ目は「思考が停止してしまっり同じループにおちこんだら状況を別の観点で見るようにする」

2つ目は「敵対心はやめて寛大に見てみる」

3つ目は「はなから決めてかかるのではなく色々と興味を持ってみる」

です。この中でも私は2つ目にハッとさせられました。日頃からかなり意識していることなのですが、医学的に見ても正しい方法だと分かったことで、自分の考えが間違っていなかったと思えるようになりました。

OKADA

「敵対心はやめて寛大に見てみる」【その人なりの背後にあるストーリーの想像】

私が共感したのは下記ハイライトの部分です。

Bring softness, not hostility: We often assume the worst about other people when they say something we don’t agree with. Even if people are behaving or speaking in a way we disapprove of, it is useful to remember that they have a story behind their perspectives. The stronger the negative feelings we have about people, the more it might help to get to know them better. This helps us develop empathy and connectedness.

たとえ自分には受け入れられないように行動したり話していたとしても、その考えの背後には何らかのストーリー[=背景、事情]があるということを覚えておこう」「その人にネガティブな感情が強くなればなるほどその人のことをもっと良く知るきっかけになるかもしれない

例えば、空港の保安検査場で長蛇の列に並んでいる時に大声で地上スタッフに激怒しているお客さん。その飛行機に乗らないとまもなく亡くなる母を看取ることができないかもしれない。これは私が実際に遭遇した話です。

2010年前後のベトナム(今はどうなんでしょう)。至る所にゴミが捨てられているし、ポイ捨てを普通にする。現地の友人に聞くと、分別もないし、回収の指定日もない。それでも清掃員が回収してくれる。それまでは日本にいるベトナム人留学生たちがゴミ屋敷のようにゴミをマンションの部屋にストックしたり、玄関前にカップ麺のゴミ山を作っている光景を目にするたびにやんわり指導していました。ですが、現地の文化を知って、行動の理由が分かったと同時に、日本の厳しい分別の仕方が分からないだろうな、と想いをはせたり寄り添うことができるようになりました。私の友人の留学生の場合は、分別の仕方が分からないから溜まっていた、と弁明してくれました。

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身近なところでもこういうのってたくさんありますよね。パートナーが四六時中スマホをいじっている。デート中も。学生時代の私なら即刻「別れよう」と言っていましたが、そういうカジュアルなことにも背後に何かがあるかもしれません。彼の満足度を高めるためにデート先のリサーチをしていた。

授業ではいつも居眠りをしているクラスメイト。学費を稼ぐために寝る間をおしんで働いているのかもしれません。

会議で意見を全く述べない同僚。極度のコミュ障、人見知りかもしれません。これも私の実際の経験です。Slackなどのチャット形式でなら、建設的な意見をバンバン出してくれていました。

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人や物事が嫌だな〜と思ったときこそ、その人なりのストーリー、その人なりの事情が背後にあることを想像するようにしています。実際にはそんな深くなく、ただ相手の怠惰が原因ということもあるのですが、そうやって見るようにすると、相手のことをもっともっと深く正しく知れるチャンスにもなるし、広い視点で物事を見る癖付けができる。こういう思考ができるようになると、問題を抱えた時に幅広い選択肢から正しいものを選択する力が身についたり、共感力が高くなったり、相手との結びつきがもっと強くなったりするじゃないかな、と最近思います。

もし嫌なところが見えてきたら、違った角度でその人や物を見てみる。心が軽くなります。

Talk Therapy

最後に、今回読んだ記事3 skills from psychotherapy that can change your brain(The Washington Post)の内容の中心となっているTalk Therapyについて。

Talk Therapyという言葉をご存知でしょうか?

アメリカでは5人に1人が何らかの精神疾患を患っていると言われています。ドラマや映画でキッチンのシェルフから錠剤を取り出す風景はかなり一般的ですね。しかし、薬にだけ頼るのではない、(簡単に言うと)「話すことによる治療」がトークセラピーで(日本では「心理療法」と呼ばれ伝統的な手法ですね。臨床心理士などの専門家とのセッションを通じて治療するんですね)、アメリカではこのセラピーはかなりポピュラーな存在です。スクールカウンセラーの設置も日本よりもかなりはやくに進みました。日本ではハードルが高いものですが、現地では非常に敷居が低いんです。学園系ドラマの主人公が校内カウンセラーと話している姿もよく描かれていますね。

日本ではメンタルヘルスの対処は、薬が中心だと思います。話すことだけの治療に抵抗があるためセラピーは選択しない、という方も多いかもしれません。私はどちらも経験がありますが、Talk Therapyの威力は本当に大きいです。受診前は薬が最強と思っていましたが、私の場合、物事や自分を俯瞰して見るクセがつき、自分で自分自身のメンタルをもっと上手に管理できるスキルが身につきました。もし今悩んでいる方がいたら、そういったところに行くのは、助けを借りる、というより、自分から攻めにいく、といったものだと私は思っています。世界的に見るとネガティブなものではないので、ポジティブに活用してほしいな、と感じています。

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