Hey guys.
いよいよ来週11月25日金曜がブラックフライデーですね。
日本ではLabor Thanksgiving Day「勤労感謝の日」にあたる11月23日を中心にしてブラックフライデーセールが行われることが多いですが、学生時代からお世話になっているららぽーとさんなど今年は11月18日からで宣伝をしていますね。
さて、ブラックフライデーってなんなのでしょうか?実は日本人にとっては七面鳥のイメージが強いサンクスギビングデーと密接に関係している慣習なんです。そして、警察がつけたニックネームが始まりなんです。
Black Friday ブラックフライデーとは
Black Fridayは11月の第4木曜の翌日のこと
11月の第4木曜の翌日にあたる金曜がBlack Fridayと呼ばれる日です。今年2022年は11月25日がBlack Fridayです。
大規模セールが開催される
この第4木曜直後の金曜を中心にして大規模なセールを開催するお店が増えます。日本では比較的このセールは新しく、2016年(おそらく)にAEONが開催したのを皮切りに少しずつ市民権を得つつあり、Amazonが毎年大々的にセールを実施しています。それ以前はほとんどの小売店、例えば、マルイやパルコは「プレセール」という言葉しか使っていなかったと思います。学生時代は、11月末〜12月最初にプレセールがあり、このタイミングでまとめ買いをしにいっていた記憶が鮮明です(結局、年始の本セールでは何も買わないんですよね)。
アメリカでは最も売上が出せる日と言われています。そして、日本と同様に、ちょうど売上が伸び悩むこの辺りの時期は年末商戦に向けてのプレセール的な位置づけにもなっていて、小売店はここで利益をあげていこうとしています。
なぜこの金曜にセールを開催するの?
答えは、前日、つまり、第4木曜がThanksgiving Day「感謝祭」ということです。
Thanksgiving Dayとは【別名 Turkey Day】
Thanksgiving Dayの由来:イギリスからのキリスト教徒
11月の第4木曜はアメリカではThanksgiving Day「感謝祭」です。アメリカのドラマや映画を観ているとこの日「ターキー/七面鳥」を食べているイメージがあると思います。ですから、別名 Turkey Dayとも呼ばれます。
もともとはヨーロッパよりアメリカに移住したキリスト教徒たち Pilgrim Fathersが始めたものです。Piligrim Fathers(ピルグリムファーザーズ)とは1620年にイギリスからアメリカ新大陸に渡った102人の清教徒 = キリスト教徒のことで、彼らが新たな土地を西部開拓していく中で、初めて収穫を得たことを神に感謝したことに由来しているんですね。1620年の冬は厳しく死者が多数でました。その際に助けてくれたのが、ネイティブ・アメリカン。翌年1621年は特に収穫が多かったため、作物の栽培方法を指導してくれたネイティブ・アメリカンも招き、神の恵みに感謝しつつ、共にごちそうをし、お祝いをしたと言われています【↑のイラストがそれです】
現在は、「収穫への感謝を捧げる日」。今年も食料を収穫させてくれて神様ありがとう、と考える人もいれば、家族そろって、七面鳥やカボチャパイを食べて互いに感謝し楽しく過ごす日であると考える人もいます。ただ、家族集まって一緒に食事をして過ごす、というのはPiligrim Fathersとネイティブ・アメリカンとの初めての祝宴の名残依然として慣習として残っているような気がしてなりません。
ちなみに、どの宗教にも収穫後に神に感謝したり、生きるものの犠牲に感謝したりする日はあります。
Thanksgiving Dayでのプレゼントの売れ残りセールがBlack Friday【警察の忙しさを表したBlack Friday】
このようにThanksgiving Dayには、家族集まり、食事をし、プレゼントをあげたりして楽しく過ごします。そこで木曜に売れ残りが大量にでてしまうんですね。そこで翌日金曜に在庫一掃セールを開催したんです。この金曜はディスカウントがされ激安で商品を買えるため、道路がお客さんでごったがえす。
1960年代(1961年の11月第4木曜翌日の金曜)フィラデルフィア。土曜にある軍の人気フットボールの試合があったため、金曜に買い物客や観光客が殺到しました。渋滞、ごった返す人々、犯罪。その結果、警察が長時間労働をせざるを得ず、休みもとれない。それを、フィラデルフィアの警察がBlack Fridayと言ったのが始まりと言われています。blackには「最悪な、悲惨な」という意味が実はあるんです【blueは憂鬱、greenはエコフレンドリーのようにカラーが暗示する意味ってありますよね】。
警察官にとって「最悪な金曜」。これがBlack Fridayの起源なんですね。
*なお、その後フィラデルフィアの新聞社が「黒字になる日」という解釈でBlack Fridayを使い、ポジティブな意味になったと言われています(真偽は私にも??です)。
なぜターキー/七面鳥?
ところで、なぜ七面鳥を食べるのか。
上述したネイティブ・アメリカン(インディアン)が関係しています。
彼らが、作物の栽培方法を指導したイギリスからの移住者に、七面鳥を食べさせていた、ことに由来していると言われています。そこから感謝の日には七面鳥が定番となり、Thanksgiving DayやChiristmas Dayがターキーを食べることで有名な日ですね。
参考にした英語の記事
Villages News:A little history lesson on the origins of post-Thanksgiving ‘Black Friday’
FishWrap: How Did Black Friday Become an American Tradition?
History.com: What’s the Real History of Black Friday?
https://www.history.com/news/black-friday-thanksgiving-origins-history
The New York Times:How Black Friday got its name.
最後に:祝祭日には文化的背景や深い歴史がある
Haloweenもそうですが、はるか昔から残っている祝祭日やお祝いの日って文化的背景や宗教と密接に絡んだものばかりなんです。
単なるお祝いごとで終わらずに、その背後にあった歴史を知ることでさらにそのイベントも楽しめますし、感謝度がもっともっと高くなると思います。
私はこういったイベントは子どもと必ず祝うようにしています。Haloweenなら、カボチャを掘ったり体験アクティビティもして、より成長できるような道筋を考えます。気軽に海外に行ったり、様々な国籍や宗教の人と出会うことは、彼らの意思ではまだできません。ですが、こういった日に、意味づけをしつつ、一緒にお祝いをすること自体、立派な異文化体験になります。
ぜひ、背景の説明がまだ理解出来ないお子さんでも、こちらが伝えるということ自体、一緒に過ごすということ自体が大きな成長を生んでくれると私自身の経験(短く恐縮ですが)から感じています。