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「大ヒット作」は 英語でblockbuster【Netflix新作ドラマ"Blockbuster"のご紹介もします】

2022-11-11

netflix.com

Hey guys. Okadaです。

「大ヒット」と言えば、なじみのある表現はそのまま英語にした"big hit"ですよね。これ以外にも英語圏でとてもとてもよく使われるのが、blockbusterなんです。

blockbusterの意味と語源

blockbusterの3つの意味

1 (映画、音楽、本の)大ヒット作
2 (1区画吹き飛ばすほどの)大型爆弾
3 【アメリカ英語】ブロックバスティング*する不動産業者

*ブロックバスティング:不動産業者の悪徳商法の1つで、白人居住地域に黒人がたくさん引っ越してくるという偽の噂を流し、白人たちに家を売らせ、割安で買い取ることに由来した商法。

語源はblock+busterで

パーツに区切ってみると分かりやすいですね。

block「区画」+buster「破壊する人

blockは「この通りを2ブロック進んでください」っていうときのブロックです。blockは「かたまり、ブロック」の意味もありますが、streetに囲まれた四角い1区域をブロックって言うんですね。busterは「破壊する人や物」を表します。日本では1984年公開の「ゴースト・バスターズ」が今もなお人気がありますが、このGhostbustersは映画では「おばけ(幽霊)を撃退する部隊」のことを指します。

起源は非常に新しく1940年代に登場したばかりの表現です。WWⅡでイギリス軍が使用した、「1区画(block)を丸ごと「破壊(bust)」することのできる威力を持った大型爆弾に由来します。それが転じて、「爆発的なヒット」といった意味で使えるようになったんですね。

blockbusterを使った例文

A: Hey, have you ever seen Marvel's The Avengers?
B: Of course. I kind of think that was a blockbuster in 2012, huh?

A;「ねえ、アベンジャーズ観たことある?」
B:「当たり前でしょ。たしか、2012年に大ヒットしたよね?」

*kind of 動詞は、動詞の意味をkind of でぼかしています。「なんか」「なんとなく」というニュアンスを副詞として使うkind ofで表明できます。

blockbusterもbig hit も、

〇〇 was a 大ヒット 
〇〇 became a 大ヒット

という型で使われることが多いです。ですから、前者なら最初から、〇〇 was a blockbuster、〇〇 was a big hit. で覚えておくとよいですよ。時制は現在なら、was → isにすればよいですね。こういうのはパターンプラクティスと言います。

2022年11月よりNetflixで配信開始の"Blockbuster"

ドラマBlockbuster(「わが愛しのブロックバスター」)

アメリカに本拠地をおき世界展開をしていたビデオ・DVDレンタルチェーンを展開していた大手企業のBlockbuster。日本でいうと、TSUTAYAとかゲオっていう感じですね。2013年に倒産しましたが、なぜかアメリカに実店舗が1つだけ残っている(たぶん今も)コアなファンにはたまらないレンタルショップです。そんなレンタルチェーン企業のBlockbusterに基づいたシットコムです。

数日前よりEpisodeを4つ観ましたが、

英語学習に向いている

作品だと感じました。

これから残りのEpisodeを視聴したらまた印象は変わるでしょうが、現時点での基本情報と英語学習に関わる点をシェアします。

●内容

レンタルチェーン大手のブロックバスター1店舗を残して全て閉店。この最後の1店舗を存続させるために、主人公の店長が奮闘します。お店大好き、そして、スタッフを守り抜きたい、という愛あふれる店長。愛あるゆえにリストラもできない。それでも前向きに行動し店を守ろうとする心温まるシットコムです(=4Episode観た感想です)。私はなんとなくSchitt's Creekに近い感覚をもちました(あの作品もレンタルチェーン店大手からの倒産の話でした。そしてはっきりと英語をしゃべってくれるところとか)。

●共感1: リーダー/上司 には共感できる要素が多い

私は経営者でお金の動きも管理します。だからこそ、1店舗を存続させるために奮闘する姿は本当に共感できます。スタッフへの愛や、スタッフのために自分には何ができるか、主人公の姿勢を見ていて自分もこうありたいなと思いました。スタッフはそれぞれに得意分野があり、その個性が唯一無二だからこそリストラをすることもできません。グループのリーダーや管理する側のポジションにいる方には共感でき、前向きな気持ちになれるポイントが散りばめられています。

またスタッフの個性や年齢が様々なので、1人は自分の現在地に近いキャラクターがいて、気持ちをいれやすいかもしれません。

OKADA

ただし、店舗閉店の危機にある割りには、まず店員の数が多すぎ、そして、皆働かなさすぎて、これがアメリカなのか、日本人が勤勉すぎるのか、みんなでもっと協力して売上あげろよ!となるかもしれません。1店舗の存続の要素よりも日常の職場でのやり取りのほうが多く、ちょっと軽すぎじゃない?!っと真剣な店舗復活ストーリーと思ってみると気持ちが入り込めないと思います(Episode 4まで) 。話の中身がないという意味では脚本の問題ですが、逆に感情移入せずにサクッと観れるという利点でも。感動したい、入り込みたいという方にはオススメできないと感じました。若干カメラワークが素人っぽい感じがするのも、英語学習にのみ焦点をあわせれば多くの自然な表現を学べます(ぼかすkind ofやFillersのa[エイ]、それにjeopartizeといった英検1級で見かける語も普通に使うんだなっていう実感がもてるはず)。

共感2: 映画 にもオススメ

スタッフは映画・ドラママニアの集団なので、色々な映画の名前がよく出てきます。映画語りもあるため、「あ〜そうそうこの映画はここがいいだよね」と共感できる部分もあると思います。

英語のレベル

とてもはっきり、そして、ゆっくりめに発音してくれます。スラングもきつすぎず、けれど日本では学ばないとても自然な表現も学べます。ストーリも超シンプルなので理解しやすいです。

20分台というリピートしやすいシットコム

英語学習と言えば「シットコム」が最高のジャンルと言われています。前エピソード20分台と超短いので、テンポよく視聴できます。英語学習に必須の反復学習がとてもしやすいんですね。

OKADA

個人的にはとっても心温まり前向きな気持ちになる作品です。そして、主人公の店長が、喋り方も含めてかっこいい。経営者としての感情移入もできます。シリアスな場面もないため(逆に言うと上述したとおり中身がほとんどない)、本当にストレスなく軽い気持ちで流し観できるような感じです。

ただ、演技力はどの俳優さんも...というところ。本当に惜しい。海外での評価はあまり芳しくなく、11月時点でTOP100に入っている作品の中で満足度が最下位のようですが、(レンタルチェーンが倒産するきっかけになったのはおそらくNetflixなどの台頭が主原因だと思いますが、)これをNetflixで放送するというのは面白いですし、今はEpisode4までの私の感想ですが、残りの中でスタッフとの結束や、個人個人の成長の姿がより描かれるのかどうかに期待しているところです。

英語学習にはオススメ(Kim's Convenience や Schitt's Creekのような英語)

英語学習という意味では初めて字幕なしに挑戦します!という方も含めて良いです。作品の軽さや英語の聞き取りやすさでいうと、CBCの"Kim's Convenience"に近いようなイメージでした。カナダCBCの英語はとにかく聞き取りやすいカナダ英語で、日本人の英語初学者に相性が良いと言われています。上述したSchitt's CreekもCBCです。

●Kim's Convenience(2016-2021)

●Schitt's Creek(2015-2020)

Schitt's Creekは2020年のEmmy賞を受賞した大人気作品です。世の中にLGBTQの考えを浸透させた作品の1つと言われています。

Blockbuster最後の店舗に関するニュース記事(The New York Timesなど)

https://www.washingtonpost.com/news/business/wp/2018/07/14/why-are-you-still-here-inside-the-last-blockbuster-left-in-america/

●Travel+Leisure

https://www.travelandleisure.com/trip-ideas/visit-blockbuster-bend-oregon

●The NewYork Times

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