Hey guys. Fukuoka English GymのOkadaです。
ここ数週間、仕事が溜まりにたまっていて、納期ギリギリに出さないといけないものをすべりこませたり、受講生へのフィードバックが通常より遅くなってしまっていたりし、焦っている毎日です。
さて、講義をしにいっている高校や予備校での音読・シャドーイング人口が着実に増えてきました。
今年はこれまでで最も音声活動を促進してきました。高校では1レッスン丸々音声活動にあてる、という試み(それでも指導要領に沿い、テキストブックの内容は消化できている)を数回おこないました。レッスン内での言及に加えて、予備校では映像授業の中で実際の方法のデモさえも見せました。高校ではGoogleのAppで担当クラス全員分の音声活動時間数を共有し、誰が一番頑張っているのか「見える化」し、嫌でもやらざるを得ない環境を構築しました。だから、7月の今、目に見える形での増加を実感できて本当にウキウキしています。
高校での補習課外の前後で友人同士で音読に勤しむ学生。予備校では休憩時間になると校舎内では、テキストブックを持ち音読に励む受講生、ヘッドフォンをつけて目をつぶってシャドーイングに励む受講生。
あまりにも嬉しいので毎回姿を現す受講生にはドリンクをあげる、といったことまでしています。これほど嬉しい理由はやはり音読やシャドーイングといった音声活動の持つ意義・効果です。
音読・シャドーイングの効果
① 音声処理レベルが上がるため、瞬時に内容を理解できる ② 音声処理レベルが上がるため、速読力がつく ③ 返り読みを強制的に防止できるため、速読力がつく・リスニング力がUP ④ 反復学習をするため、文構造を見抜く力がつく ⑤ 反復学習をするため、自然と語彙力がつく ⑥ 反復学習+音声処理力UPのため、リテンション力が上がる ... リテンション力= 読了後やリスニング後、何を言っていたかを想起できる力 ⑦ 英語脳ができる ... 左から右へどんどん処理していく力がつきます。左から右にいきながら、 内容把握もできますし、その結果速読ができます。英語を英語のままで考えられるようになります(=英語脳)。さらにはここで得た英語脳により、WritingやSpeaking力の下地さえも身につきます。 ⑧ まとまった分量で話せる ... 会話中に単文で終わってしまい後が続かない、とお悩みの方にとって解決策です。
つまり、学習内容の定着を後押ししてくれる、そして、総合力も上がる、ということです。
さらに次のようなデータさえも出ています。
データで分かった上位層の英語学習者がしていることランキング
英語学習者の中でも上位レベルの人たちがやって効果が高いと実感している方法の1位が音読、2位がシャドーイング、というアンケート結果が2022年5月に発表されました。詳しくはこちらを御覧ください。
音読・シャドーイングが本当に効果があるのかが信じられないので始められない学習者へのアドバイス3
これ特に、高校生からよく出る質問です。英語教員や英語講師は科学的にその意義を理解しているので、レッスン内では音声活動を大量にします。特に中高では学校によっては時間の半分以上が音声活動にあてられていたという経験の方も多いでしょう。皆がしているからしなきゃなあ、と思っているあなたへのアドバイスです。効果を出す上で最低次の3つを守るようにしてください。
【音読・シャドーイング時のルール】 ①「内容を実感しながら」を中心に据える ② 回数を稼ぐ ③ 音読・シャドーイングの前に黙読で腑に落とす
(解説)
①センテンスの構造に意識を向けた音読(=私はファンクション音読と呼んでいます。ファンクションは「機能」のことで音声活動に絡むと「グラマー」の意味で使います)も、もちろんあります。音のモノマネに徹して音声レベルをあげるシャドーイング(=プロソディシャドーイング)もあります。ただし、音読・シャドーイングの効果を考えるなら「内容」を主軸に据えるのがベストです。これまで試してみて効果を実感できなかった方で、もし音を発することだけに終始しまっていた場合は、「内容が頭に入っていることを重視」し始めると変化が起きます。ちなみに、効果がなかったと感じている学習者で最も多いの「音真似」で終わってしまっている、と言われています。
②数回で効果は出ません。あるデータによれば同じ素材を20回台でブレークスルーが起きる、という結果を示すものもあります。ただし、継続するのが最もつらい。オススメの対処法は「記録をつける」【頑張りを見える化】、「読み切る時間の目標値を決める」【WPMを利用してゲーム性を持たせる】。特に、後者は重要です。1回目から20回目まで同じスピードで読み切るのではよくないですよね。音読の一つの目標は「速読力↑」です。となると、徐々にスピードは上げるべきですね。
③上位者(英検準1級をハイスコアで合格している人〜)は除きますが、初見のパッセージや黙読でもまだ曖昧な箇所の多い素材を即音読するのはあまり効果が上がらないでしょう。それはルール①が実現できないからです。③は必須の事前準備です。
このことは指導者の方にも是非覚えておいていただきたいです。クラスで音読をさせている時にだいたい1割はしない受講生が出現します。その場合の理由は、(音声面の確認をしっかりした後の音声活動なら)ついでこれず諦めている、または、音読に効果がないと思っている、のいずれかだと言われています。私自身の体感としても沿う感じます。これに加えて、恥ずかしいので、というのもありますね。
ついでに一般的な音読の効果
ついでに英語に限らない「音読」の効果は下記です。
1 Sharpens your focus (集中力が増す) 2 Increases your vocabulary (語彙力が増す) 3 Results in greater reading comprehension (読解における理解力が高まる) 4 Gives you an opportunity to play (楽しめる) 5 Exercises your body (身体的な運動にもなっている) 6 Challenges your use of intonation (イントネーションレベルの底上げ) 7 Improves listening and reading skills (リスニング・リーディングスキルが高まる) (Source: https://www.voices.com/blog/7_ways_reading_aloud_improves_your_life/)
音声活動のない英語学習は英語学習じゃない
私はそう思っています。言語はコミュニケーションの媒体ですから、当然声に出すことが理にかなっている、というのもあるのですが、英語は世界的に見ても「音声言語」です。音で腑に落とすのに適している言語なんです。
今日か使用した教材でこれはいいな!というものは最後は音で腑に落としましょう。