多読教材

多読教材#19 Jaywalking will no longer be a crime in California under new law「歩行者による道路の斜め横断がカリフォリニアで合法化」

https://www.usatoday.com/story/news/nation/2022/10/03/jaywalking-decriminalized-california-soon/8168020001/

ニュースサイトから英語学習にうってつけの記事を厳選していく、多読向け教材シリーズ。

The New York Times, USA Today, Washington Post, Bloomberg, Newsweek といったニュース系の記事を読むことをルーティン化しているOkadaです。

今回はUSA Todayのウェブ版から。Amazon Fire Stick TVにもアプリが入っていて、ニュース動画を視聴できます。私は子どもがリビングにいる時にリモコンを奪い取ってよく視聴しています(英語環境を構築するようにしています)。

USA Today

1982年創刊。Wall Street Journalについで発行部数はアメリカ第2位。文字中心のWall Street JournalやNew York Timesに対して、文字が大きくイラストや画像が多様されていることで人気を集めてきた大衆紙です。

大衆向けですから読みやすさに定評があり、語数の少ないものも多く、日本では大学入試の素材になっていることもあります。高校1年生でもチャレンジできる教材になると思います。

音声までついていれば最強だなと感じます。

Article (記事)

Jaywalking will no longer be a crime in California under new law

https://www.usatoday.com/story/news/nation/2022/10/03/jaywalking-decriminalized-california-soon/8168020001/

Number of Words

314 words

黙読1m34s 音読1m58 で読み切れればスピードリーディングスキル(速読力)十分。

Text:本文(https://www.usatoday.com/story/news/nation/2022/10/03/jaywalking-decriminalized-california-soon/8168020001/)

Californians will soon be able to jaywalk without getting ticketed, allowing pedestrians to informally cross streets "as long as it’s safe to do so."

The change comes after Gov. Gavin Newsom signed "The Freedom To Walk Act" on Friday, assemblymember Phil Ting, who sponsored the bill, announced. The new law, which will go into effect on Jan. 1, 2023, says police officers can only ticket someone jaywalking when there is "an immediate danger of a collision."

Jaywalking laws have been around since the emergence of cars, and while it is illegal in many states, it's hardly enforced in major cities like New York City. Ting said the laws are "arbitrarily enforced" in California, and up until 2018, pedestrians could be ticketed for crossing a designed crosswalk when the countdown meter began to flash.

Ting added the law prevents potentially escalating police stops, as he says tickets are disproportionately given to people of color and lower-income individuals who cannot afford to pay a ticket. The assemblymember's office said data from the California Racial and Identity Profiling Act showed from 2018-20, Black Californians are four-and-a-half times more likely than white Californians to be stopped by police for jaywalking. 

Instances involving jaywalking have also resulted in public outrage in the state. In September 2020, protests ensued in Southern California after police in the city of San Clemente fatally shot Kurt Reinhold, a 42-year-old Black man who was homeless, after officers stopped him for jaywalking, the Los Angeles Times reported.

"It should not be a criminal offense to safely cross the street. When expensive tickets and unnecessary confrontations with police impact only certain communities, it’s time to reconsider how we use our law enforcement resources and whether our jaywalking laws really do protect pedestrians," Ting said in a statement. "Plus, we should be encouraging people to get out of their cars and walk for health and environmental reasons."

Highlights(キーポイント)

それでは正しく理解できたか下記でサマライジングした内容で確認してみましょう。

●カリフォルニアで交通ルールを無視して道路を横断する行為であるJaywalking(=Jaywalkとは主に道路の斜め横断のことを指します)に違反チケットが課されない新法 The Freedom To Walk Act が2023年1月に発効されることになった。

●今後は衝突をするといった差し迫った危険があった場合のみ違反となる。

●既存の法律(交通ルールを無視して道路横断をすることに対する法律)は車が登場してから存在しているが、ニューヨークを中心にもはや強制的なものではなくなっている、という背景もある。

●新法は警察による違反チケットの不平等性も解消してくれるだろう。RIPA(カリフォルニアの人種などに関する法律)のデータでは黒人のほうが白人よりも違反チケットが課されており、その数値は4.5倍にも及ぶ。2020年に違反をしたホームレスの黒人男性が最終的に警察に射殺され、この新法への熱は市民から高まっていた。

●このように特定のグループを中心に高額な罰金を払わせるような既存の法律は見直すべき時期だ。そして、同時に、健康や環境保護のためにも徒歩を採用するように促していくべき時でもある。

My Opinion

日米の文化差(価値観の多様性)

日本にきたとき、車が全く行き来していないのに信号待ちをしている人が多かったのに驚きました。日本人の生真面目さが全面に出ているようですごくかっこいいと思いました。アメリカでは車がいないのであれば関係ない、というのが大半だと思います。信号の無視は、ルールを無視しているという感覚は少ないと思います。ただし、幹線道路の横断には違反チケットが課される地域の方が多いイメージがあります。

以前ニューヨークに留学した受講生に「車がいないのに信号待ちをしていたら観光客ってばれるから、盗難とか犯罪にあいやすくなるよといったことをニューヨーカーに言われました」という報告を受けました。これは観光客あるあると言ってもよいでしょうね。むしろ信号無視をしたほうが自分の身を守る術だということですもんね。

何に重きをおくのか。これが国によって違うんでしょうね。忙しい現代人からすると、時間的コスパが大きく影響しているかもしれません。待っている時間さえももったいない、時間を効率よく使いたい、といった人も多いのではないかと最近感じています。

同じ物事に対して、人の捉え方って違っているものなんですよね。それが分かると、一方的に否定したり相手にマウントをとろうとしたりっていった考え方も薄れる。だから子どもや学生には多様性が体験できる教育を提供していきたいです。

見えない差別を生んでいる

人種、宗教など多様な世の中、それぞれが互いの違いを受け入れていくべき現代ですが、アメリカではデータとして白人より黒人のほうに4.5倍も違反チケットをきってしまう、ことが分かっています。旧法が見えない差別を助長していたんですね。だからこそ、新法が多様性の受け入れるにつながっていくような気がします。ただし、事故率は絶対に増えるよな、と素人考えですが不安に思ってしまいます。

Eco-friendly

世界はゼロ・エミッションを目指しています。CO2排出の主原因となっている車を必要じゃない場合には使わず徒歩にする。小さな努力ですが、一人ひとりが意識を変えれば大きな全体の効果になります。これは肥満大国と呼ばれるアメリカでは健康増進にもつながります。今回のトピックと環境・健康を直接つなげるのは難しいですが、歩行者にとっての自由度を高めていくことで、歩きを採用しようと考える人は少ながらずいるはずなので一定の効果は見込めるのではないと思いました。

Jaywalkの意味・語源

ちなみにjaywalkの意味。どうしてもOkada世代は日本の音楽グループが先行してしまいますが...。

jaywalk「交通規則を無視して道路を横断する」

【語源】
jay+walk
・jayは"a silly person(愚か者)"を示す古い表現です。語源は諸説ありますが、jayはカケスというカラスの一種。「カラス」→「愚か者」。

車が登場してから生まれた語ですので新しいです(20世紀初頭)。ルールを無視して道路を斜め横断する感じがカラスがやっていそうな行為という感じでしょうか。

-多読教材