英会話

聞き返し英語表現【"Pardon?" は死語?!】

2018-01-08

この記事を書いている人:岡田 直也 (The NY Press, Inc.)
OKADA

 

相手の言っていることが聞き取れなかった, または, 相手の言っていることが理解できなかった時にネイティブスピーカーが使う定番表現があります。Pardon?は使っていいんでしょうか?定番表現とともに確認しましょう。

カジュアルな定番表現

① Huh? 

→ 日本語の「えっ?」に近い表現。

② What?

→「何?」をそのまま「何て言ったの?」という意味で使えます。

③ Say that again? 

 →「もう一回言って」を表すカジュアルな表現です。私個人の経験ですが, ③を最も頻繁に耳にします。日本人の考える repeat を, ネイティブスピーカーsay that again と言います。 

④ Sorry? 

 → I'm sorry?のI'mを省略した表現。「ゴメン聞き取れなかった」まで表せます。 

⑤ Excuse me?

 →「すみません」の代表格のExcuse me. を疑問文にして語尾を上げて発音することで「聞き取れなったのでもう1回言って」を表すことができます。

⑥ Sorry, I couldn't catch that.

 → couldn't catch that =「聞き取れなかった」 です。「聞き取れない」を表したい場合, 動詞catch(掴む・理解する)にcouldn'tをつけます。超定番表現です。⑥の後に, ③を付け足してもいいですね。

フォーマル(丁寧)な定番表現

⑦ Could you say that again?

 → ③の正式ヴァージョン。生徒が先生に対してのレベルなら③(Say that again?)にします。⑦はかなり丁寧なビジネス表現というイメージですね。

⑧ Pardon?

 → I beg your pardon? のpardonだけを抽出した超丁寧な表現。beg =「請う・懇願する」【日本語でも「頼む」を丁寧にもっと強くすると「懇願する」】, pardon =「許し」「恩赦」です。主従関係がはっきりした目上の相手に使うようなイメージです。このPardon? / I beg your pardon? は日本の中学英語で聞き返しの定番表現として必ず登場するため, 相手との(地位・立場的)関係によらず, ⑧を使う傾向があります。私個人(30代)の経験レベルで言えば, ネイティブとの会話の中で⑧を聞いたことは一度もありません。①③④をよく耳しますね。その意味では「死語」なのかなと思っています【ちょうど, How are you? や How are you doing? への答えとして, I'm fine, thank you. And you? を利用する英語圏話者が皆無であるという事実と類似しています】。ただし, 第2外国語として英語を学ぶ国の人からは聞いたことがあります。ただし, とてもフォーマルな場面で, です。フォーマルな表現を好むイギリス人の中には, 中年世代以降なら, 使う人も一部います。それでも, ⑧の利用を避けたほうがよいでしょう。超丁寧だからこそ, 相手との心理的距離も遠くなります。例えば, 親しくなりかけの人に対してPardon?を使うと, 一気に距離が出来上がってしまうかもしれません。

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