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Kドラマ "Little Women" (2022)全エピソード終了【トライリンガルが評価】

https://www.dramabeans.com/2022/09/premiere-watch-little-women/

Hey guys. KドラマフリークのOkadaです。最近はもっぱらKドラマでシャドーイングをしています。

さて、昨日の配信で1ヶ月ちょっと毎週土日深夜の最新エピソードを心待ちにしていた"Little Women"が終わりました。これまで視聴してきたドラマの中でも群を抜いてよかったので、日英仏のトライリンガルである自分がどこに惹かれたのかを綴ってきます。

"Little Women"

Kドラマ"Little Women

2022年9月より韓国で放送されているミステリー系のドラマです。出演陣がとにかく豪華です。150年前のアメリカの人気小説をモチーフにしていて描写がとても繊細です。

原作の作者

Louisa May Alcott(1832-1888)です。

https://www.britannica.com/biography/Louisa-May-Alcott

以前代表ブロク内でご紹介したとおり、ルイーザ・メイ・オルコットの"Little Women"(日本語では【若草物語」で有名ですね)より着想を得ている作品です。英語専攻の学生さんなら一度は彼女の作品を講読したことがあるんじゃないでしょうか。予想もしないプロットや肖像画からは想像もできない大胆な描写にはひきこまれるものがありますね。そして、女性(の地位やあり方)にフォーカスした代表的な作家です。

作品の背景(原作のテーマ)

https://www.britannica.com/biography/Louisa-May-Alcott

Little Womenは19世紀後半アメリカのマーチ家の4姉妹の成長ストーリーです。Louisa ルイーザ自身がキャラクターの次女Jo ジョーとして登場し、ノベリストを目指していきます。当時の社会は男性が支配する社会。女性には生きづらい世の中でした。そんな苦難な時代の中、女性としての自立、そして、家族として自立していく姿が描かれています。南北戦争の真っ只中、男性の支配、そして、男性が戦争で家庭にいない中、4姉妹が協力して社会の中で懸命に生き抜いていく作品です。

今なお多くの共感を集めているのは、やはり「女性」を全面に押し出したところでしょう。「女性」の活躍やたくましく生きる姿に加えて、女性が中心となり家族が団結し成長していく姿にも勇気を与えられますね。

ちなみに4姉妹のキャラクターは

長女 Meg メグ
一番の妹思い。家庭教師をして家計を支えるしっかりもの。一方服が大好きで金持ちになりたい。玉の輿にのりたい。

次女 Jo ジョー(作者本人)
率直で短気。男気がある。作家になり裕福になりたいが、不器用で現実との折り合いがなかなかつけられない。

三女 Beth ベス
内向的だが芯がある。この性格のため学校には行かず家で勉強する。音楽が得意。

四女 Amy エイミー
末っ子気質

韓国ドラマを視聴済みの方なら、長女、次女、三女の性格がそれぞれ反映されているのがすごくわかりますね。四女は登場せず、幼い頃に亡くなったという設定になっていました。長女役のキムゴンウさんはまさに「服」「金」「妹のためなら自分が死ねる」といったキャラクターでしたね。

原作はこちらから読めます

原作はオンライン上で読めます。150年前の作品ですので、ebookは版が無料で読めるウェブサイトが多いですよ。

https://www.gutenberg.org/files/514/514-h/514-h.htm

映画Little Women (2019)

原作を元にした映画・ドラマ・演劇は大量にありますが、最近では2019年に映画化された作品が大ヒットしました。原作に近くこの作品をしっかり理解することができます。Emma Watsonなど出演陣も豪華です。Netlixでも視聴できます。こちらで原作の概要をざっくりいれたうえで、Kドラマ版のLittle Womenにいく、というのも面白いかも知れませんね。逆に全エピソード視聴済みの方はこちらの映画に戻ってみると、あ〜この性格はここからきてたのね〜と理解が深まると思います。

Kドラマ"Little Women"の評価

OSTのみKドラマにしては精巧な感じはしなかったですが、それ以外、特にストーリー、演技力、映像での描写、現代社会を反映した共感度が抜群に良かったです。ミステリーですので、トキメキ要素は少ないですが、長女と次女の淡い恋愛の部分はキュンとなります。特に次女は前半エピソードでは「男勝り」という原作通りの感じでしたが、最後私には橋本環奈さんか今田美桜さんにしか見えませんでした。

総合★★★★★
ストーリー★★★★★
キャスト(俳優、演技力)★★★★★
OST★★★☆☆
映像効果★★★★★
社会性(財閥など)★★★★★
トキメキ★★★★☆
サブタイトルは英語学習に最適か★★★★★

Kドラマ"Little Women"の良かったところ

原作を学生時代読んでいた者としての感想ですので、初めて観たという方とはちょっと違った視点かもしれません。

女性のたくましさ

ソウル市長候補の父とWi Ha-junさん(=Squid Gameの潜入した警察官の方)以外のメインキャストががっちりと女性で固められていました。このパターンはアメリカのドラマでこの10年で急増していますが、すごく嬉しいです。私は男性ですが、私より上の世代はまだ男性主体という伝統的な考え方から離れられない方は大勢いると思っています。こういった作品が増えるごとに性別の垣根がなくなっていくような気がして映像業界をもっと応援したくなります。原作のルイーザ・メイ・オルコットは女性の大胆すぎる描写をすることで有名ですが、ソウル市長候補の妻の狂気っぷりはちょっとすごすぎて圧倒されました。向かうベクトルが明らかにはずれてしまっていましたが、私はそこに女性としての強さを感じました。原作に忠実に女性が社会のなかで活躍しようとする姿には心がひきつけられるものがありました。

演技力

俳優陣が豪華でした。最近のドラマの主演や主演級の俳優さんで固められています。長女役のKim Go-eunさん、次女役のNam Ji-hyunさん、三女のPark-Ji-huさん。3人とも実力派のベテラン女優さんですが、それぞれの演技力に圧倒されっぱなしでした。キムゴンウさんは安定の、手で口押さえ驚きの表情の職人。ソウル市長候補の奥さんは最初のほうではただのセクシーなお母さんくらいにしか見ていなかった(➔セクシーなママだな〜てずっと見てました、本当にすみません)んですが、最後の狂気っぷりはVinchenzoの2PMの方くらいのすごさでした。そして、最終エピソード付近の裁判のシーンはもはやボカされた背景の中にある女優さん陣の顔の演技の応酬がすごすぎて笑ってしまいました。Squid Game(イカゲーム)で世界的な知名度を一気にあげたWi Ha-jun さんの演技も安定感があり、そして、とにかくカッコよかった。個人的には次女のNam Ji-hyunさんがかわいくて仕方なかったです。そして次女の幼馴染もカッコよかったですね(彼が黒幕だった〜みたいな風にしないでくれて感謝です。ここのロマンスはとてもさわやかでした)。

ストーリー

後半になるほどたたみかけるようにどんどんおもしろくなっていく、という最近のドラマではかなりレアな作品でした。伏線回収も見事でしたし、裏切られた〜と思ってたら、またそれに裏切られる、という予想ができない展開に圧倒されました。私は国語力は平均よりもかなりある方なのでだいたいストーリーラインは予想できることが多いですが、見事に裏切られてしまい、視聴しながら息切れするような感覚になりました。実は前半Episode 1-4は集中してみないと展開がどうなったのか理解できない部分がちらほらあったので、同じエピソードを2日連続で見る、といったことをしていたのですが、もう後半エピソードのすごいこと。心を揺さぶってくださった脚本家さんに直接感謝を伝えたいです。

そして、閉じ込められた部屋や洋服、レッドのハイヒールが、まだまだ男性優位にあるといわれている韓国社会の縮図のような気がしてなりませんでした。この辺りの伏線回収は最後のエピソードで登場します。

歴史描写

今回の黒幕的なものは戦争と関係がありました。一部の描写がベトナム政府より批判がありNetflixでの配信停止の要請があったようですが、これまで積み上げてきたものが社会の格差を生んでいる社会構造、例えば、財閥など。財閥はKドラマの定番ですが、戦争の部分も背景として描かれていたのが一歩踏み込んだ印象があり新しかったです。

英語サブタイトルで視聴すればKドラマも英語学習の絶好の教材

いかがでしたでしょうか?どこが良かったのか整理してみて、自分はこういう視点に気持ちがはいったんだなと改めてわかりました。やっぱり書いてみるっていうのが情報整理に重要ですね。

今回の私の感想で、ネトフリで少し観てみようかな!と思ってくださったら嬉しいです。前半エピソードを乗り切れば観てよかった〜、が待ってます。2023年のEmmy賞ノミネートもあり得るくらいのレベルなんじゃないでしょうか。

現在、流し見でもKドラマを観れるようにするために韓国語を学習しはじめて3年です。そんな私はハングルは読めないものが多いので英語サブタイトルにしています。パッとパッとどんどん切り替わっていくので、この英語字幕は瞬時に内容を理解する力が身につくと経験からも感じますし、実際そうだと思います。Kドラマは国による援助が潤沢なだけに予算規模が違います。優れたプロットはどんどん次が観たいという気持ちにさせてくれるので、英語字幕にすれば英語にどんどん触れる機会が持てます。

ちなみにですが、私は"Encounter"というラブロマンスが好きでかなりリピートしています。他の新作を何作か観た後にみなおしてみると新しい発見や視点が見つかって、学習は量も必要だし、反復もはずせないんだと改めて実感しています。

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