学習

成果を得るための最短コース ー反復練習ー

2020-04-02

この記事を書いている人:岡田 直也 (The NY Press, Inc.)
岡田

あらゆる分野で成果を上げるためのポイントは「反復」です。「反復学習」「反復練習」の重要性はいたるところで耳にすると思います。筆者も高校生には「成果を出したいなら5回の復習は最低限だよ〜」「復習回数のデフォルトは5回。ものにしたいものは5回」と伝えています。

 

反復が成果を得るための最短コースである理由【1】

記憶の仕組み上の問題のため

私たちの記憶は, 個人差は大きいものの, 次のタイミングで著しく低下します。逆に, このタイミングで反復することでより記憶が強固なものになると考えられています。小学校の先生が「忘れる前に復習しようね〜」とよく言っていましたが, そうではなく, 「忘れる頃に復習しよう!」が正しいのです。ちょうど忘れるくらいのタイミングが最もコスパが大きいわけです。

① 当日

② 翌日

③ 約1週後

④ 約3週後

⑤ 5~6週後

*③④⑤は当日から数えた間隔です。

 

 

反復が成果を得るための最短コースである理由【2】

強化学習効果が好循環を生むため

反復によりドーパミンが放出され強化学習につながります。

どういうことかと言うと... 。ドーパミンは, 意欲やモチベーションを高める神経伝達物質で,  ドーパミンが分泌される直前にとった行動は, 強化される性質があります。これが「強化学習」です。

スポーツを例にとりましょう。フリーキックの苦手なサッカー少年(=コレ小学生時代の筆者です)が, フリーキック練習をしたときに, コーチにべた褒められれば, 脳内でドーバミンが大量放出され, もっともっとフリーキック練習してうまくなりたい, という気持ちが芽生え, 職人のように上達するための創意工夫を懸命にしようとします。その結果, レベルアップする。上達を感じられるからまたもっと頑張りたくなる。またコーチに褒められればもっと練習したくなる。このサイクルの繰り返しの結果, 気付いたら上達していた, というのが強化学習です。

反復練習・反復学習をすると→次第にできるようになる→できることが増え達成感を感じられる→この時ドーバミン放出→もっと頑張りたくなる→また反復→さらにできるようになる  という好循環ができ, 成果が上がっていくのです。

 

本番で実力を出し切れる頭も作れる

達成感に加え, 自信や安心した気持ちも高まるため, 本番に強い内面・脳を作り出すことができます。日本人は本番に弱い不安遺伝子を持っていると言われています。プレッシャーに弱い傾向があるため本番で力を発揮できないことが多いのです。反復はこれを後天的に改善していく役割も持っているのです。

筆者は高校生や大学受験生を数多く指導していますが, 体感としては, 頑張っているのに成果が出ないタイプの受講生は概ねただの「反復不足」です。私の高校生時代もそうでしたが, 「3回も頑張ったのになぜ定着していないんだろう」という発想になっています。パーソナルレッスンであれば, 復習プランを立てて確実に回数をこなすように誘導するとすぐに成果が出ます。

 

そもそも記憶が定着する仕組みとは

そもそも記憶定着はどのように進むのでしょうか。

 

step
1
得た情報は基本ワーキングメモリー(作業記憶)へ格納

意識しなければすぐに忘れさられてしまいます。例えば, 街中を歩いていて見た看板の名前など「へえ〜」と思っても, よっぽど印象に残らない限り1時間後には思い出せないでしょう。

 

 

step
2
意識して10秒以上触れると短期記憶へ移行

意識して覚えよう!と思ったものでも, 1週間も立てば思い出せないものの方が多いですね。復習をしなければ長期記憶に移行しないのでまず定着はしません。つまり, 学習のスタートラインにも立てていないと言ってもいいかもしれません。

 

step
3
規定回数をこなすと長期記憶へ移行

1ヶ月弱の間に間隔を空けながら5回程度をこなすことで長期記憶へ移行します。学習に関して言えば, 大学受験生に対する調査によれば, 伸び悩みを感じる学習者の多くは「復習回数が1~2回」という結果が出ています。当然これでは定着はしないので, 頑張り損と言えるでしょう。時間をかけているのに定着はしないので「こんなに頑張っているのになぜ覚えられないだろう・なぜ結果が出ないのだろう」という思いにかられます。

 

ココに注意

大多数の学習者の伸び悩みの原因は
①Step 3に進めていない
②Step 3に進んでいるが, 規定回数をこなせていない

の2点です。逆に言えば, Step 3まで進み規定回数をこなすことが伸びるための必須条件と言えるのです。

 

Step1・2をショートカットする方法

ただし, 短期間で反復しまくった情報はすぐにショートカットが起き, 長期記憶へ短期間のうちに移行します。これは脳が反復された情報を自動的に重要と認識し, 記憶の格納を長期記憶に移行するためです。また, 強烈な印象をもったものはすぐにショートカットが起き, 一気に長期記憶の貯蔵庫へ格納されます。これは「感情」に働きかけた情報は記憶に残りやすいという性質のためです。方法は...

①短期間で反復しまくる

英語の世界では, 覚えたい単語を1週間徹底的に反復するというのはかなり有名です。例えば, 単語帳を進める時の一つのパターンとして, 1~200を覚えると決めたら, 1週間色々な角度から1~200を徹底反復するのです。

②感情を伴わせる

つらい記憶はとにかく残ります。怒られた, 失恋したなど。覚えたいものは何かしらの感情が伴うような工夫をするとよいでしょう。例えば, 10代の受講生に「傾向がある」「傾く」の意味のincline はリクライニングシート(reclining seat)のreclineのclineと一緒だと説明すると「あ〜」とか「お〜」ってなります。これ感情が入っているので, 60分後に確認テストをするとだいたい皆さん書けます。

 

ものにしたいものはとにかく反復を

以上から, 学習もスポーツも芸術もゲームも, どの分野でも, ものにしたいものは徹底的に繰り返すことが重要だとお分かりいただけたと思います。定着にとどまらず, 本番でのプレッシャーに負けない仕組みを頭の中に作れるというメリットもあるんですね。定着させたいものがあれば, あれこれ浮気をするのではなく, 今日から1つの素材を反復することを主軸に据えましょう。

 

反復のメリットは分かったけれど, 継続が無理という方はコチラの記事をご参考に。

 

 

 

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